今週の一枚 2006年4月-6月

2006年4月

2006.04.06「テレビロケ」 2006.04.13「坪林蘇文松茶師」
今週の一枚2006.04.06 今週の一枚2006.04.13
4月6日フジテレビ系列「めざましテレビ」AM7:20放送番組「ワールドキャラバン」台湾ロケ時のショット。「ありがとう」の気持ちを込めて茶楽教室の石井見世子さんが書き綴った手紙を佐瀬学君が読んでいるシーンの撮影です。志成茶師、寿茶師、文松茶師それぞれ通訳の方が翻訳した内容を聞いていました。最後は「歓迎歓迎再来」ですね、蘇茶師から今まで製茶実習に来られた皆さん、もう一度坪林の蘇家へお越しくださいとのお言葉でした。パパの優しい顔ににちょっぴり感動しました。
 本日の放送は「ワールドキャラバン」リニューアル第一弾の放送ということもあり、少し緊張してみておりました。各シーンが映るたび、あの時はこうだった、この時は、、、などと思い出が。あのシーンもこのシーンも見てもらいたかったのですが、日本の皆様に台湾茶「文山包種茶」の素晴らしさと、そのお茶を生み出す茶師「蘇文松」一家のすばらしさが少しでも伝わったらうれしいですね。スタッフの皆様ありがとうございました。また、ロケにご協力いただきました日本の関係者、台湾の関係者に厚く御礼申し上げます。  ***写真はフジテレビ「めざましテレビ」による台湾ロケ***
4月24日からの1回目、4月29日からの2回目、5月17日からの3回目と製茶実習でお世話になる「蘇文松茶師」です。蘇文松茶師は坪林の5代目茶師、文山包種茶に掛ける意気込みがすばらしい人ですね。文山らしいちょっと青い香りが残った文山包種茶は絶品です。茶葉改良場文山分場の泡茶師が言っていました「一流の茶師は青心烏龍で金萱の香りを、金萱種で静止意烏龍の香りを出します」。昨冬仔で出会ってしまいました。金萱種でつくったお茶なのに青心烏龍の香り、まさに感動の出会いでした。
 4月24日開催分は15日締め切り、29日開催分は22日締め切りとなります。ご検討中の方はお早めにお申し込みください。先日フジテレビで放送された番組は見ていただきましたか?新ワールドキャラバン第一回放送で蘇文松茶師と石井さんが文山茶の魅力を伝えてくれました。茶葉単独で世界一香りの強いお茶、こんなお茶を生み出す「茶葉マジック」一緒に楽しみましょう。摘みたての茶葉が刻々と香りを変化させていく「走水」この時間が至福のひと時ですね。  ***写真は坪林郷「蘇文松茶師」***
2006.04.20「茶葉蛋」 2006.04.27「製茶実習、茶摘」
今週の一枚2006.04.20 今週の一枚2006.04.27
毎日大量にお茶を飲んでいると、茶殻が山のように出てきますね。この茶殻の有効活用をしていますか?ひとつは「茶葉蛋」、ちょっと前まで台湾のコンビニに入るとお鍋二つはおいてありました。お鍋に半分くらいの茶殻(乾燥させて保存しておきます)をいれ、水と卵。ここに八角と五香粉、塩少々を入れたら、ひたすら煮ます。最低2時間とろ火にかけてください、できれば6時間くらいほしいですね。卵の殻にひびが入り、お茶の色が幾何学模様になりとても素敵なゆで卵の出来上がりです。不思議なことに新しい卵でも皮がツルッとむけてしまうんですよ。ぜひお試しください。
 乾燥して保存した茶殻は冷蔵庫、冷凍庫に入れて脱臭剤、枕にも使えますね。お風呂場に入れるのもOK。たらいに茶殻とちょっと熱めのお湯を入れて「足湯」も疲れたときに最高です。もちろん使った後の茶殻は庭の隅(鉢の隅)に積み重ねておくと、微生物の住処となり最高の堆肥になります。そういえば青心烏龍種の良いものは「佃煮」にして食べても美味しいし、乾燥したら手でよくもむと葉脈が取れて「ふりかけ」や「お茶漬け」にも使えますね。皆さんはどのような使い方していますか?***写真は坪林郷「茶葉蛋」***
今年も始まりました「製茶」シーズン。春茶を作るべく坪林まで足を運びました。お世話になるのは毎度おなじみの「蘇文松」茶師一家です。空港に到着したときは星が出ていた空も、坪林に向かう途中「雷鳴と豪雨」。明朝の茶摘があんじられる状態になってしまいました。蘇茶師の家に到着したのは日にちが変わった深夜、ところが製茶シーズンなので「蘇志成」茶師は「走水」の真っ最中。製茶場に近づくだけでお茶の青い香りが充満しています。しばらく作業の手伝いをしてから休息。
 朝からしとしと雨、基本は茶葉についた水分が完全に蒸発してから茶摘開始。昼まで様子を見ていましたが、なかなか良くならず昼食後決行しました。コンテストで頭等奨を排出している畑で茶摘です。日本茶でいうと一番茶を摘んだあとの二番穂が伸びたところを摘み取りました。天候が悪いので、少し長めで熟成している茶葉を摘み取るように指示が出ました。蘇一家と隣の茶師老夫婦がお手伝い。途中再び雨になりましたが、お手伝いもあり無事30 斤の茶葉を摘み取りました。  ***写真は製茶実習「青心烏龍種の茶摘」***

2006年5月

2006.05.04「製茶実習、温風萎凋」 2006.05.11「製茶実習、ざるふり」
今週の一枚2006.05.04 今週の一枚2006.05.11
製茶実習参加の皆様ありがとうございました。今年も美味しい春茶が作れました。ということで続きの話を、悪天候の中摘み取った茶葉は、お決まりの日光萎凋はできず「温風萎凋」を行いました。雨でびっしょりぬれている茶葉の水分を完全に乾かし、さらに少ししんなりとするまで気長に行います。これはお茶作りで最後の手段、悪天候が続き茶葉の成長が進みすぎたときだけ行われます。小さなガスコンロを中火で一台だけ、これで約20kgの茶葉を乾燥させます。雨滴と水分が少しなくなり、完成すると約16kgの茶葉になります。このとき注意するのは、温度が高いと茶葉が火傷をして使い物にならなくなること、どんなに急いでいてもゆっくりと、触るとほのかに温かみを感じる程度の温度で乾燥させます。
 温風がゆっくりと茶葉を乾燥させていくに従い茶葉より香りがあがり始めます。はじめは固く冷たい茶葉が時間経過とともにほのかに温かく柔らかい茶葉に変化します。この間時々茶葉の天地をかえし、むらが出ないように注意が必要。蘇文松茶師、蘇寿茶師(パパ茶師)が交代で見回りしてくれます。この間は作りたての文山包種茶の飲み比べ。作ったままで焙煎をかけていない茎のついたままのお茶、これを製茶したもの、さらに焙煎をかけて完成したもの、青心烏龍種、金萱種、翠玉種、最高級品、高級品、中級品、普及品などいろいろ飲み比べしました。もちろん蘇文松茶師、パパ茶師、弟茶師が交代でお茶を淹れてくれます。温風萎凋の時間もまた楽し、こんなところですね  ***写真は製茶実習「青心烏龍種の温風萎凋」***
製茶実習で作ったお茶を5時間ほどかけて製茶しました。製茶をしてみると特徴がはっきりと現れますね。前半作ったお茶は文山茶らしい香りがしっかりと、コンテスト入賞茶にも負けない香りが出ました。後半作ったお茶は文山茶の持つ甘みがすばらしいできばえ、この甘みはコンテスト入賞茶の必須条件。どちらのお茶も美味しく出来上がりホッとしました。いつの日かコンテストに出品できるようなお茶を作り上げたいですね。22斤の茶葉を作るには生茶葉100kgが必要です。これだけの量の茶葉に気配りしながらお茶として仕上げていく、それだけの技術力を身につけないと。
 写真は弟茶師によるざるふり指導、日光萎凋、室内萎凋などすべての場面で登場するざるふり。これが一筋縄でいかない難しさ、そして参加者をとりこにしてしまう技です。われわれ参加者は真剣に振っているのに少しも真ん中に集まらないのに、茶師は一瞬で真ん中に気持ちよく集めてしまいます。コツは手の幅を肩幅に持つこと、ところがざるは重いし茶葉が入るとなお重い。茶師に笑われながらざる振りするのも楽しい時間ですね。  ***写真は製茶実習「蘇志成茶師によるざるふり指導」***
2006.05.18「製茶実習、殺菁」 2006.05.25「製茶実習、揉捻」
今週の一枚2006.05.18 今週の一枚2006.05.22
室内萎凋(走水)の終わりを見極める、ここが一番難しい作業です。茶葉を持ったときの質感と香りでタイミングを計ります。これだけは経験と勘がものをいう作業、今回はパパ茶師が決めてくれました。12時間以上かけて走水を終わらせた茶葉は「殺菁」で醗酵を止め香りを止めます。
 台湾殺菁釜はガス直火で一気に火を入れてしまう方法、釜の中に茶葉を一気に投入すると香りが時間ごとに変化していきます。香りを聞きながら、茶葉の質感を確かめどこでやめるのか決めます。火を入れすぎても、足りなくてもだめという微妙な作業ですね。時々、釜の中に手を入れ茶葉をつかみ状態を確かめます。香りが青い香りからお茶の香りに変化し始めたらOK。一気にざるに取り出して揉捻作業に移ります。  ***写真は製茶実習「蘇寿茶師による殺菁指導」***
殺菁が終わり熱々の茶葉は即座に揉捻機に投入されます。日本茶の揉捻機とは形は似ていますが、台湾茶用に発達した専用のものです。日本茶と比較すると圧が少し高いのかな。徹夜作業明けに行うため、この作業で事故にあい指がなくなった茶師も見たことがあります。簡単に見えますがとても危険な作業なので茶師にお任せです。この作業を迅速に行わないとお茶が居眠りしてしまうようです。
 どこまで揉捻するのか、そのタイミングは微妙ですね。茶葉の状態を確かめながらタイミングを計る目は真剣です。ここからは乾燥機と焙煎器を使って茶葉に含まれた水分を取り除きます。以前は作業の段取りでここまでつくり、冷凍保存して農閑期に乾燥、焙煎して製茶作業を行いました。このときの名残が冷凍茶ですね、製茶実習では揉捻しただけのお茶ももちろんテイスティングします。甘みは強いのですが、香りは弱い半製品だということが良くわかります。  ***写真は製茶実習「蘇寿茶師による揉捻指導」***

2006年6月

2006.06.01「製茶実習、乾燥」 2006.06.08「製茶実習、製茶」
今週の一枚2006.06.01 今週の一枚2006.06.08
揉捻が終わり玉解きをした茶葉は乾燥機で水分を飛ばします。今回は自動式乾燥機、投入口より茶葉を入れると、自動搬送され乾燥していきます。写真の茶葉は1回目の乾燥が終わった茶葉。まだ緑色が少し残っています。
 乾燥が進むと、茶葉の緑は深緑色になり2回目が終わると黒緑色になります。乾燥機にかけた段階で茶葉に含まれる水分は3%前後まで少なくなります。乾燥温度が高いと茶葉に火の香りがついてしまうので温度管理は重要です。この段階でお茶の香りが少したってきました。このあとの焙煎作業を行わないと茶葉の賞味期限は2ヶ月程度になってしまいます。  ***写真は製茶実習「蘇寿茶師による乾燥指導」***
通常は乾燥が終わった茶葉は製茶作業を行います。この作業終了後焙煎を行うことで、保存性を高めます。焙煎終了後の茶葉には水分が0.3%以下になるように調整します。ほかのお茶との一番の違いですね。製茶作業は毛茶より「茎」「醗酵ミスの茶葉」「老葉」を取り除くことによって雑味感が出ることを防ぎます。
 時々、文山包種茶には茎がついていないのでバリカン(機械)摘みだと言っている人が見受けられますが、その人は製茶作業を見たことがないのでしょうね。茶葉の仕上がり状況によってまれに茎付の文山包種茶も出回っていますし、茶商が購入するのは茎付の毛茶ですね。製茶実習ではこの工程を省いているので自宅で行ってもらうことになります。取り除いた茎は高焙煎で茎茶としてよみがえりますのでご心配なく。  ***写真は製茶実習「蘇文松師による製茶指導」***
2006.06.15「製茶実習、袋詰め」 2006.06.22「FOOD TAIPEI 2006」
今週の一枚2006.06.15 今週の一枚2006.06.22
最後の作業として、出来上がった茶葉を袋詰めします。この袋は製茶した状態の文山包種茶が半斤(300g)つめられる袋です。製茶実習で作ったお茶は製茶前なので、茶葉に茎がついた状態です。これを袋に詰め込みますが、目いっぱい詰めたと思ってもまだ半量程度。ここからがコツが必要。
 なんといっても袋に詰めたお茶を茶葉を壊さないように詰めなくてはいけません。袋の横から撫でながら茶葉を少しずつ落ち着かせていきます。ある程度詰まったら袋の底からたたきながら茶葉を落としこみます。そして計量、台湾の秤は台斤目盛りがついています。一匁(3.75g)が基準となり、10匁が1両、16両が1斤となります。台湾で1キロ買い物をすると1斤のことをさす場合が多く、1kgの場合は1公斤と表示されます。買い物をする場合注意が必要ですね。大陸の場合1斤は500gなので注意してください。計量をしたら袋をシールして完了です。  ***写真は製茶実習「蘇寿茶師、袋詰め」***
FOOD TAIPEI 2006が開幕しました。台湾国内、海外ブースなど数多くの食品が展示されています。日本ブースには静岡茶と京都福寿園のお茶が展示されていました。試食もたくさん、サンプルもたくさんあり、これが目当ての台湾国内の人で会場は埋め尽くされています。フーデックスジャパンと同じ現象が起きているのですね。
 台湾茶コーナーは台北縣農會文山茶推廣中心、石碇農會、龍潭農會、竹山農會、鹿谷農會、花蓮農會、阿里山農會と金品、自然の味が出品しています。坪林の包種茶、石碇の東方美人、花蓮の縦谷茶、阿里山烏龍茶を端から飲みつくしてきました。どこのお茶も特徴があり美味しいですね。また、茶葉改良場の林場長ともゆっくり話をする時間があり大変参考になりました。  ***写真は文山茶ブース陳茶葉鑑定士***
2006.06.29「南投縣鹿谷農會比賽」
今週の一枚2006.03.30
南投縣鹿谷農會比賽において、林桓渝茶師が頭等奨を受賞しました。昨年の冬茶に続いて連続頭等奨です。師の焙煎技術はずば抜けており、凍頂茶らしい香りを作り出すことにかけては若手ナンバーワン。不眠不休で40時間の焙煎をかける様子は凄みがあります。父、林火城茶師は凍頂のベテラン茶師。この先父を超えるお茶が作り出せるのか楽しみです
 林桓渝茶師は積極的に他地区へも出かけ、製茶技術を習得しています。この熱意が美味しいお茶を生み出すのでしょうね。凍頂地区の比賽は農會が一番権威があり、次に茶商業同業公會となっております。最近各会社で行ったものも出回っているので注意が必要ですね  ***写真は南投縣鹿谷農會比賽表彰式***