今週の一枚 2006年10月-12月

2006年10月

2006.10.05「炒小白菜」 2006.10.12「台北食品展のひとコマ」
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台湾に行くと野菜料理が多くなります、そのひとつ「炒小白菜」、白菜というより山東菜を炒めたものです。半結球性の野菜で家庭菜園、ベランダ菜園で簡単に作れる優れものです。台湾料理では油でいためて塩味をつけただけのさっぱりしたもの。干小海老を入れとろみをつけたものも捨てがたいのですが、シンプルなものほど素材が命なんだと感じます。
もちろん蘇茶師の家でご馳走になるときは、高価な茶油をふんだんに使って炒めたものです。裏の畑から調達したものはもちろん無農薬、有機肥料で育てた安全なもの、虫食いのあとがあるのはご愛嬌です。自然の息吹を感じる、野菜はこうあるべきといった味わい。普段便秘症の小姐も野菜たっぷりの食事と文山包種茶飲み放題で快食快眠快便ですよ。
***写真は蘇茶師昼食の炒小白菜***
ビールにこのおつまみはいかがですか。少し大振りのシジミを醤油で漬け込んだものです。ニンニクの香りがシジミの生臭さを消して最高の味わいにしてくれました。殻を開けるとぷりぷりの身が口の中へ入りたいとおねだり。一口食べてビールをゴクリ、至福のひと時です。
用意したいビールは台湾ビールの「金牌」がお薦め、なければ台湾生ビールでもOK。普通の台湾ビールだとこの風味が生きないような。台湾のシジミは日本の小さいアサリほどの大きさです。台北市内でも内湖や東湖でみかけたことがありますが、このシジミの産地はどこなんでしょうか。殻の白いシジミは泥臭くないといわれますが、これは美味しいの一言
***写真は梅子餐廳の蚋仔(しじみの醤油漬け)***

2006.10.19「炒豆苗」 2006.10.26「製茶実習」
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これからの季節の食べ物「豆苗」です。油でさっと炒めた「炒豆苗」は塩味さっぱりの食べ物で、ビールのおつまみにも、白いご飯にも良くあいます。海外旅行中一番困るのが「便秘」です、この炒豆苗は適度の油と植物繊維たっぷりで便秘解消に最適。炒めてあるので無理なく適量摂ることができますね。
この豆苗はさやえんどうの芽を摘み取ったものです。水耕栽培ができるので家庭でも簡単に作れる野菜です。でも考えてみると、大きくすればえんどう豆ができるのですから、贅沢な食べ物ですね。新芽には命のすべてが宿るもの、贅沢な食べ物ですね。
***写真は炒豆苗***
一週間後、製茶実習が始まります。現在の天候は曇りですが、当日快晴に恵まれるようにお祈りしましょう(笑)。蘇茶師は生育の良い畑より製茶を始めており、今冬茶のできは前年より上等とのこと。製茶実習時には今年の出来立て茶が飲めますね。
茶摘がすべての作業の始まり、1斤の茶葉を持ち帰るためにはひとり約4kgの生茶葉が必要です。条件は違いますが先日仲間3人と茶摘しましたが、2時間半びっしりがんばって合計5kgでした。参加者の皆さんがんばってくださいね。
***写真は製茶実習における茶摘指導***

2006年11月

2006.11.02「凍頂山から鹿谷市街を望む」 2006.11.09花蓮「高茶師」高山茶用茶畑
今週の一枚2006.11.02 今週の一枚2006.11.09
花蓮瑞穂茶区より大禹嶺、翠峰、霧社の茶区を通り、埔里、名間を駆け抜けて凍頂山頂にやってきました。11月1日早朝の凍頂山より鹿谷の町並みを撮影中、雲海が広がってきました。山の天気はまさに「変わりやすい」ですね
林桓渝茶師の作りたて杉林渓と番仔田を飲みながら凍頂の空気に浸っています。このお茶を飲んでいてたら茶畑を見たくなり、杉林渓、龍鳳峡茶区に行ってきました。番仔田茶区は次回のお楽しみに残して遠景だけ撮影してきました。
***写真は凍頂山頂から鹿谷市街を望む光景***
花蓮瑞穂の「高茶師」は品質の良いお茶を作ることでよく知られている茶師です。無農薬有機栽培を行うことでの弊害「うんかの食害」を活用して「蜜香緑茶」「蜜香紅茶」などのヒット作品を生み出しました。今夏に行われた「世界第一好茶」コンテスト紅茶部門において、並み居る各国の強豪を抑えて「冠軍」を獲得し世界第一の称号を得ました。最高茶師のひとりとゆっくり話す機会が得られて幸運でした。
高山茶用茶畑は赤柯山にあり、瑞穂より車で1時間強で到達できる場所にあります。もちろんこの場所にも大きな製茶工場を置いています。午後2時過ぎには霧に覆われてしまいました、良いお茶の条件ですね。先月中旬より生育が遅れ、生産開始は11月中旬になりそうです。美味しいお茶を待ちましょう。
***写真は花蓮「高茶師」と一緒に高山茶用茶畑視察***
2006.11.16「凍頂、林桓渝茶師」 2006.11.23「球状茶の製茶」
今週の一枚2006.11.16 今週の一枚2003.11.23
南投縣鹿谷凍頂巷にある林桓渝茶師の自宅において、今年の冬茶試飲を行いました。今冬茶の出来上がっているものの中では杉林渓、番仔田で美味しいお茶が見つかりました。杉林渓は甘く仕上がっていました。特に番仔田は梨山系高山茶の香りが感じられるような絶品です。今作っているお茶にも期待しましょう。
凍頂山頂近く730mの場所にある自宅は集集大地震の際に壊滅してしまい、立て直したものです。家の近くには大地震をうかがわせる痕跡があちらこちらにありました。家のすぐ横には東屋があり陸羽の像が祭られていました。像の横には茶經もしっかりと、でも手入れがされていないのが少し残念。
***写真は凍頂、林桓渝茶師と聞茶***
手摘みで茶作りを行う台湾茶、包種茶は最後に製茶を行い、茶葉が一枚一枚離れた状態になります。球状茶の場合も同じように製茶作業を行っています。最終焙煎作業を行う前に茶葉の茎の部分を取り除いていく作業をします。この作業によって茶葉の形状を整えます。
製茶作業は地味な作業です。球状茶の場合、包種茶と比較して茎の部分は少ないのですが、茶葉のエグミを抑えるには必要な作業といえます。この取り除いた茎は高焙煎して、焙煎香の高いお茶としてレストランなどに販売されています。台湾茶はこのような地道な作業によって作られているのですね。
***写真は花蓮高茶師宅にて球状茶の製茶***
2006.11.30「うんか」
今週の一枚2006.11.30
学名「Jacobiasca formosana」台湾では「小綠葉蝉」「小綠浮塵子」と呼ばれ茶、豆、果樹の害虫として知られています。5月から7月にかけて活動がもっとも活発になります。食害にあうと茶葉は黄緑色、縮れて成長停止、褐変、脱落と推移して茶樹を枯らせてしまいます。風通しを良くする事によって被害を減らすことができます。こんな「うんか」ですが、椪風茶(東方美人)を生産する農家にとっては必要悪なんですね。虫がつきやすい環境を作り出すことで食害を生み出します。
東方美人のほかに「蜜香緑茶」「蜜香紅茶」などの生産技術も花蓮「高茶師」によって確立されました。師は本年行われた紅茶の世界コンテストにて「蜜香紅茶」を出品し、冠軍(優勝)の栄誉を得ました。自然の力と人の知恵の結晶のようなお茶ですね。最近、製法だけ真似した偽装蜜香茶が出回ってますのでご注意を。
***写真は「うんか」花蓮高肇昫茶師より提供***

2006年12月

2006.12.7「台湾鉄道」 2006.12.14「台灣高速鐡路」
今週の一枚2006.12.7 今週の一枚2006.12.14
長距離移動で使う「鉄道」、でもなかなか乗る度胸が据わりませんね。台湾鉄道は西部幹線(基隆-高雄、高雄-坊寮)、東部幹線(台北-花蓮、花蓮-台東)、南廻線(坊寮-台東)、内湾線(新竹-内湾)、平渓線(三貂嶺-菁桐)、集集線(二水-車呈)、阿里山森林鉄道などで構成されています。
乗車するには当日票を窓口で買います。自強号、呂光号、復興号、普通があり、長距離は自強号を使わないと大変なたびになります。普通車以外は指定席で原則禁煙となっています。弁当を食べながら車窓の風景を楽しむ旅も楽しいですよ。新幹線はいつ開通できるのかな。
***写真は「台湾鉄道」花蓮縣瑞穂駅にて***
まだ開通できない「台灣高速鐡路」は来春には何とかなるのでしょうか。MRTのときも開通するまで大変だったことを省みるとこのくらいのことは織り込み済みだったのかも。1970年構想提出から26年、日本の新幹線の兄弟が台湾を走ることになります。最高時速300km、車両全長304m、989席、グリーン車有、路線全長345km、こんなスペックです。システムは日本、運転技術指導はフランスとちょっとおかしな感じがしますが、無事に開通されることを願っています。
当初の停車駅は台北、板橋、桃園、新竹、台中、嘉義、台南及左營の8駅を予定しています。朝6時始発、24時終電、台北高雄直行は80分と台湾の経済距離を一気に縮めます。桃園国際空港とのアクセスも順次予定されています。またMRTとの乗り換えもスムーズにできるように考えているようです。早く乗ってみたいな

***写真は「台灣高速鐡路」台北板橋駅にて***

2006.12.21「花蓮縣赤柯山李良級茶師」 2006.12.28「陸羽茶亭」
今週の一枚2006.12.21 今週の一枚2006.12.28
近年台湾の美味しいお茶の産地として知る人ぞ知るという花蓮縣赤柯山茶区です。ここの友人「李良級」茶師とリラックスタイムのひとコマを紹介。李茶師は経験40年弱の名人茶師ですが、製茶作業をしているときと、リラックスタイムではまるで違う顔。日本語は全く話せませんが、この笑顔がいつもお出迎え。私にとってこのひと時が台湾で一番楽しい時間なんです。右上の茶園は師が丹精こめて有機栽培しています。
赤柯山は金針花の産地としても有名です。ニッコウキスゲのようなゆりの花の芽を集め乾燥させたもので、スープの材料としてよく使われます。8月末にこの地を訪れると山一面が燃えるような赤に染まった様子を見ることでしょう。お茶の時期ではありませんが、台湾にこの時期に行かれることがあったら是非行くことをお薦めします。でも、台北から特急で4時間半、車で1時間半かかるので覚悟して行きましょう(笑)
***写真は花蓮縣赤柯山「李良級茶師」宅にて***
南投縣鹿谷郷凍頂巷にある陸羽茶亭です。記念公園のようになっていますが整備状況はいまひとつでした。この場所はいつもお世話になっている林桓渝茶師の自宅のすぐ横、徒歩1分の場所です。茶亭の周りには茶畑が広がっていました。ここで野点してみたいと思いましたが、道具を持ち歩いていないので断念。いつの日かここでお茶してみます。
茶亭には、陸羽の姿が見えます。茶器と茶經が置かれているのはさすがですね。「茶者、南方之嘉木也。一尺二尺、、、」と始まる茶經は台湾茶を学ぶものにとって一度は読んでみたい書物です。ただ、日本語翻訳もののなかには間違えた翻訳をしているものも少なくありません。原本にも目を通してくださいね。
***写真は南投縣鹿谷凍頂巷「陸羽茶亭」***