今週の一枚 2008年1月-3月

2008年1月

2008.01.03「新年快楽」 2008.01.10「茶器絵付け」
今週の一枚2008.1.03 今週の一枚2008.1.10
2008年、平成20年、中華民国97年のスタートですね。今年は「戊子」が干支にあたります。干支とは十二支と十干の組み合わせです。十二支は12、十干は10、干支がひとまわりして同じ干支が巡ってくると「還暦」です。60年に一度同じ組み合わせが巡ってくるので60歳のお祝いが還暦なんですね。辛亥革命や戊辰戦争など大事件にもこの呼び名がつけられています。今年は六十干支の25番目です。還暦を迎えるのは1948年(昭和23年)生まれの皆さん。子年の年男・年女は1900年(明治33年)、1912年(明治45年)、1924年(大正13年)、1936年(昭和11年)、1948年(昭和23年)、1960年(昭和35年)、1972年(昭和47年)、1984年(昭和59年)、1996年(平成8年)。誕生日が元旦から節分までの人は前年の干支を使うのも今ではあまり見かけませんね。皆様にとって良い年になりますように。
***写真は茶壺「子年茶壺」***
手書きの茶器はちょっと贅沢なひと時に、時の流れを変えてくれます。陶器の町鶯歌でも好みの茶器に好みの画を手書きで書いてくれる店があります。無地の茶器を選び、デザインを打合せすると一気に筆を運びます。焼き上げてみないとどのような色になるかは素人にはわかりませんが、繊細さと力強さを兼ね備えた手書きは見ていても楽しいものです。手書き教室なども開催されており、自分だけの茶器を作ることも可能な町ですね。鶯歌の町はゆっくりと散策すると面白さ千倍、平日にゆっくりと散歩してみませんか。
***写真は鶯歌「茶器絵付け」***
2008.01.17「苦花魚」 2008.01.24「野薑花」
今週の一枚2008.1.17 今週の一枚2008.1.24
苦花魚は台湾固有の魚で氷河期の頃より生息していたといわれます。流れの強い清流を好み、一生川の流れに逆らって泳ぎ続ける魚です。川底の石についたコケを食べて成長し30cmになるのに5年を要する成長のゆっくりとした魚です。日本占領時代「台湾高山鯉魚」と呼ばれ高級魚として珍重されていました。また、渓流釣りファンにとっては幻の魚といわれるほど釣るのが難しい魅力ある魚。製茶実習時に蘇さんと川に行って魚を獲っていたのはこの魚ですね。小さいものはから揚げ、大きいものは焼き物やスープにして堪能しました。養殖の難しい魚で、なかなか口にする機会がない魚、製茶実習時にお楽しみください。
***写真は坪林にて「苦花魚」***
野薑花(いぇちゃんふぉわー)は「胡蝶薑」「白胡蝶花」などと呼ばれ香りの良い花を咲かせる植物です。水気の多い場所を好み、比較的低温にも強い丈夫な植物です。花や地下茎はそのまま食用になります。葉は粽を包む材料として使われます。新竹橫山内灣村にある「林媽媽野薑花粽」は有名な粽の店で1日1000個以上販売しています。昨年の製茶実習でも野薑花の葉を使った粽を参加者で作りましたが、とても美味しかった。花は炒め物や春巻きの具材として使われます。ここ千葉県東金市でも立派に成長していますので、日本でも栽培することが出来ます。皆様も野薑花はいかがですか。
***写真は坪林にて「野薑花」***
2008.01.31「非洲大蝸牛」
今週の一枚2008.1.31
非洲大蝸牛(アフリカカタツムリ)が坪林の茶畑周辺に生息しているのを実感しました。このカタツムリは害虫だったんですね。畑の野菜や葉、花を食害し農産物に多大な被害を与えています。アフリカ東部に生息していたカタツムリが何故台湾に生息しているのでしょうか。実は日本人が台湾に持ち込んだものなのですね。1932年台北帝国大学(1928年設校、現台湾大学)の下條久馬一教授がシンガポールより食用として養殖するため持ち込んだものです。養殖すると1年に5回各約100個の卵を産むようで、4ヶ月で成体まで成長してしまうようです。これが野に放たれてしまったら食害が発生するのも頷けます。日本国内のブラックバスやブルーギルなどと同じように対策に苦慮しているようです。当時の食生活を考えると一概に非難できませんが、今となっては罪なことをしてしまいました。でも、食べたらどんな味がするのかな。
***写真は坪林にて「非洲大蝸牛」***

2008年2月

2008.02.07「新春插頭香鼠年祈福 北港朝天宮」 2008.02.14「十萬心燈夢幻照耀埔里鎮」
今週の一枚2008.2.7 今週の一枚2008.2.14
2月7日は春節です。台湾の初詣はこのように行われます。台灣傳統宗教信仰「媽祖」の聖地「北港朝天宮」では初詣の人ヒトひと。子の刻に開門され今年一年の平安と商売繁盛をお祈りし、廟周辺の食堂で美味しいものを食べて楽しみます。大型観光バスで臺灣各地より人が集まり「拝拝」。偽装食品、毒入食品など食の安全という部分では信頼が薄れていますが、台湾の安全で美味しいお茶に偽装だけはしてほしくありません。安心して美味しいものが口に入れられ、信頼出来る世の中になってほしいですね。
***写真は北港「朝天宮」攝影/黄柏庸***
2008年點亮台灣之心、埔里元宵燈會活動,即將於2008年2月16日浪漫登場,埔里鎮居民熱情參與手作10萬個紙燈,將布置在台灣地理中心碑,屆時滿山夢幻的燈火,規劃成「心有所屬?愛情光廊」、「千燈小路」、「好運鼠不完、開運光廊」..等,成為台灣今年最浪漫的燈會。小正月の行事として有名なランタン祭りですが、今年埔里で行われるイベントはちょっと楽しみですね。10万個のランタンに灯をともした様は幻想的な世界を作り出すことでしょう。台湾に滞在しているという人、お薦めですよ。埔里は紹興酒で有名な場所です、お祭りの後は紹興酒で夢の時間をお過ごしください。もちろん埔里はお茶の産地としても有名。機械摘みの茶葉でお手ごろ価格のものがたくさんあります。お土産に格安な埔里のお茶はいかがですか。
***写真は「埔里元宵燈會活動」埔里鎮公所提供***
2008.02.21「台灣和平、元宵節」 2008.02.28「二・二八事件」
今週の一枚2008.2.21 今週の一枚2008.2.28
小正月の行事「元宵節」は農暦の正月15日に行われる今年一年の安全と発展を祈る儀式です。今年も台湾各地で行われました。台南縣では「和平祈福燈區」を設け、5万個のランタンに灯を点し「台灣和平TAIWAN PEACE」のもじを浮かび上がらせました。紛争が各地で起こり米国による軍事行動も各地で行われている現在、大陸からの圧力に屈せず「台湾和平」を維持しなくてはいけませんね。今週末がランタン祭りのフィナーレ、この時期の台湾旅行での楽しみのひとつです。
***写真は「台灣和平」By TTNews***
日本占領時代「台北放送局」として使用されていた建物は現在「二二八紀念館」になっています。約28000人が虐殺された二・二八事件に触れることがタブーとされた時代が長く続きましたが李登輝総統が就任後、言論の自由が進み真相が解明され始めてます。事件の顛末などは調べていただくとして、この頃の台湾人が「犬(日本人)は去りて、豚(国民党)来たる」揶揄していたとこが端的に事件の性質を現しています。犬はうるさいけど役に立つ、豚はただ貪り食うのみの役立たず、こんな意味を持った言葉です。1987年まで続いた戒厳令はこの事件の後遺症です。3月22日投開票の総統選で国民党から再び総統が輩出されようとしていますが、二度とこのような悲劇は繰り返してほしくありません。
***写真は台北市「二二八紀念館」***

2008年3月

2008.03.06「茉莉花」 2008.03.13「Foodex Japan 2008」
今週の一枚2008.3.06 今週の一枚2008.3.13
ジャスミン茶の香り付けに使われる花「茉莉花」です。太陽の光を好み高温を好む性質がピッタリの台湾で盛んに栽培されています。彰化縣は茉莉花の栽培で有名な場所、花盛りの5月から10月の夕方から夜にかけて妖しいほどの芳香があたり一面に立ち込めます。低温に弱く5度以下の日が続くと枯れてしまうので高山栽培にも適しません。ジャスミン茶の香りをつけるときは、夕方に蕾を集め茶葉と混ぜ合わせて静置しておくと開花時に放たれる香りが茶葉に吸収されます。これを数回繰り返すことで美味しいジャスミン茶が出来上がります。
***写真は「茉莉花」***
Foodex Japan 2008が14日まで千葉幕張で開催中です。毎年「台北縣農會文山茶推廣中心」ブースを担当していましたが、昨夏、2008年は参加しないとの連絡がありました。一番大きな理由はトレードショーとして効果が期待できないということです。毎年多くのお客様に文山茶の魅力を伝えたいとスタッフ一同頑張っていたのですが、日本マーケットを大きくすることは出来ませんでした。何かが足りなくて美味しいお茶をアピールできなかったのだと反省しています。実際に台湾の輸出統計上の数量はここ数年伸び悩んでいます。同じ理由で参加しない会社、農會が多く、今年の台湾ブースのお茶は残念ながらお薦めできません。すべてのブースで試飲しましたが美味しいお茶を飲ませてくれた会社はありませんでした。参観してほしいけどお薦めできないのは残念です。
***写真は「Foodex Japan 2008」台湾ブース***
2008.03.20「日光萎凋」 2008.03.27「走水」
今週の一枚2008.3.20 今週の一枚2008.3.27
2008年春茶を自分たちでつくろうという製茶実習が目前です。茶摘から日光萎凋、室内萎凋、殺菁、揉捻、乾燥、焙煎、袋詰めの作業を茶師の指導を仰ぎオリジナルのお茶を作ります。おなじみの指導茶師は2007年包種茶製茶技術コンテストで優勝した蘇茶師。今年も日本からたくさんの参加者が来るのを楽しみにしていると電話口で話しておりました。ノンビリやりたい人、徹底的にやりたい人、どちらでも満足できる坪林の自然と茶畑です。茶摘が終わった茶葉はこのようにざるに広げ、香りを高めていく作業が始まるのです。台湾でお茶を作りたい人、集まれーーー。
***写真は製茶実習「日光萎凋」***
2008年春茶を自分たちでつくろうという製茶実習が目前です。単純だけど楽しい「走水」です。一般的には室内萎凋といわれる作業ですが、茶葉から水分を抜いていくという地味な作業です。醗酵とは酸化現象なので、酸素と結びつくときに発熱反応を起こします。したがって醗酵(酸化)しているときには茶葉が温かくなります。文山包種茶の走水は茶葉がどんどん冷たくなっていく、水分蒸発反応なのです。一定の湿度、温度を保ちながら走水を行うと上質なお茶が出来るので、空調と加湿器を併用して行うこともあります。走水の極意とは、いやなにおいを走水中に出し切り、良いにおいだけを閉じ込めておく。これが難しいんです。茶葉の香りが変化する楽しみを体験したい方は製茶実習でどうぞ。
***写真は製茶実習「走水」***